芸術と科学の融合を目指す

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芸術科学会
The Society for Art & Science

表 彰
Award

芸術科学会では, CG Japan Award, Art and Science Award, 芸術科学会貢献賞の3つの賞を定めている.

CG Japan Award は,CGの分野において世界的に活躍された日本人を対象にして,毎年1から2名を,その業績を称えるために制定されたものである.
Art and Science Award は日本の芸術科学に関する学術,技術,または関連事業に対して特別の功労があり,その功績が顕著である方を表彰するために制定されたものである.
芸術科学会貢献賞 は,芸術科学会への貢献が顕著である方を表彰することを目的とする.

なお,Art and Science Awardおよび芸術科学会貢献賞は2016年度から新設された.これらの賞は芸術科学会の中の選考委員会において,学会員から推薦された方を対象に選考規程に基づき厳正に選定が行われている.

第22回 2023年度

CG Japan Award
栗山 繁
豊橋技術科学大学 教授

栗山繁氏はモーションキャプチャデータの解析や画像のスタイル解析などいくつかの課題において国内でも先駆的な存在であるともに,現役研究者として現在も筆頭著者で多くの研究成果を登壇発表しており,シニア研究者としての模範的な存在を示している. さらに,情報処理学会CGVI研究会の主査をはじめとして,当該分野をリードする多くの役職を歴任している.

Art and Science Award
春口 巌
尚美学園大学 教授

チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番をコンピュータ1台で再現するなど,デジタル音楽制作の可能性を画期的に拡げる成果を公表し,芸術のための科学技術の貢献の新しい可能性を実証した.

Art and Science Award
辻合秀一
富山大学 教授

辻合秀一氏は,2016年 11月富山で NICOGRAPH を開催し,その関連行事として「全天周コンテンツコンテスト」を開催し,NICOGRAPHおよび「全天周コンテンツコンテスト」の実行委員長を務め,全天周コンテンツ作家育成に尽力した. 「全天周コンテンツコンテスト」の名称は,プラネタリウムのように半球状のドームに映し出すものを一般的に全天周映像と呼ばれるところから名付けられた. 表彰式は,NICOGRAPHの懇親会場で行われ,翌2017年2月12日に富山市科学博物館のプラネタリウムで上映した.
「全天周コンテンツコンテスト」は,NICOGRAPHレガシーとして6回開催され,作家が上映作品の説明などを行う全天周コンテンツ研究発表会も4回開催されるに至っている. 現在も継続して「全天周コンテンツコンテスト」の実行委員長を務めおり,第6回全天周コンテンツコンテストおよび第5回全天周コンテンツ研究発表会の開催準備を進めている.

芸術科学会貢献賞
あおききくみ
AKデザインラボ

あおき氏には,2016年のDiVA第40号からDTP,2019年のDiVA第47号からはDTPと表紙・裏表紙のデザインを担当していただいている. 素晴らしい表紙と裏表紙をデザインしていただくと共に,会誌編集委員会からの依頼に臨機応変に対応していただいているおかげで,DiVAの発刊が滞りなくできている.本業務により芸術科学会の広報活動に大きく貢献している.

芸術科学会貢献賞
新宮智江
芸術科学会事務局
酒井久美
芸術科学会事務局

芸術科学会の会員管理体制を安定化するために膨大な労力を割いてクラウドサービスへの移行を完了した.

第21回 2022年度

CG Japan Award
斎藤 隆文
東京農工大学 教授

斎藤氏はCGの幅広い研究課題にて斬新な研究成果をあげている.特にNPRの前進となる理解性の高いレンダリング手法,情報可視化のための二色塗り表現,曲線モデリングのための美的曲線,などの各研究で SIGGRAPH をはじめとするトップ国際会議に採択されている.また画像電子学会会長をはじめとして,CGの国内の学術活動を支える多くの役職を歴任している.

Art and Science Award
結城 徹
VFX-JAPAN

結城徹氏は元々ミュージシャンであったが,当時テレビで目にした國井先生のCG番組を見て「これからはCGだ!」との想いからCGの道へ進み,その後1990年にCGプロダクションのイマージュを設立し,映画をはじめとした数多くのCG作品に携わり,日本でのCG産業の発展に貢献された.また,専門学校の校長としてCG系コースの立ち上げに参画するなど教育振興にも寄与された.現在は,VFX‐JAPANの代表理事として業界の発展に尽力されている.映像表現・芸術科学フォーラムでは,企業賞創設期から贈賞していただいている.

芸術科学会貢献賞
篠原 たかこ
CG-ARTS

篠原氏は,芸術科学セミナーの講演者の招聘や,映像表現・芸術科学フォーラムでの多数の企業賞の企画を担当した.芸術科学会の産業界へのアウトリーチに大きく貢献した.

第20回 2021年度

CG Japan Award
床井 浩平
和歌山大学 准教授

床井氏は大学講義用に作られたOpenGL教材を18年間更新し続けられ,その教材の影響力は「OpenGLを勉強するなら床井先生の教材に行きつく」と言われる程で,学内はおろか産業界含めた外部にも大きな影響を与えている.また,昨年は1400ページにわたるBlender教材が大学のサーバをダウンさせる程バズり,こちらの教材もアカデミックだけではなく産業界も驚かせる程であった.こうした教材はもちろんのこと,床井氏が学会などで熱意をもって議論されている様子などからも大きくCG界の発展に貢献されている.

芸術科学会貢献賞
田代 裕子
東京電機大学 非常勤講師

田代氏は,2015年より学会誌「DiVA」の編集を担当している.長年にわたって遅延することなく刊行が進められたのも,ひとえに田代氏の尽力によるものである.本業務により芸術科学会の広報活動に大きく貢献した.

第19回 2020年度

CG Japan Award
森島 繁生
早稲田大学 教授

森島氏はCG,CV,音などを中心として様々な研究に取り組んでいる.例えば,代表的な研究が顔のCGや画像処理に関する研究で,2005年に開催された愛知万博のパビリオンでは,観客の顔をスキャンして,その顔がCG化されて映画の登場人物に置き換えられて登場する「フューチャーキャストシステム」を披露している.また,音響・音声信号処理,ノンフォトリアリスティックアニメーション・レンダリング,身体動作と感情表現の分析・合成,コンテンツ創作鑑賞支援などの研究も行い,SIGGRAPHやCVPRなどのトップ国際会議でも多数の採択経験がある.そして,CG業界の多くのコミュニティをリードしており,芸術科学会にも理事として貢献している.

Art and Science Award
杉原 厚吉
明治大学 研究特別教授

杉原氏は数理工学・計算機科学の研究者であり,特に不可能物体を対象とした研究に従事して,幾何学や数理モデリングの観点から取り組んできた.自らさまざまな不可能立体を創作し,立体錯視アーティストとしても活躍している.「Best Illusion of the Year Contest First Prize」など,国内外の多くの受賞歴があり本研究分野の世界的な研究者である.また,教育の観点からは,これまで名古屋大学,東京大学,明治大学を通して多くの学生を育て,CG教育を先導してきた.さらに,多くの一般書を執筆し,展覧会を開催するなど,だまし絵や不可能立体に関する工学的視点からの理論を一般市民にわかりやすく伝える活動も果敢に行ってきた.このように,杉原氏は「芸術×数理工学」の観点の多くの研究業績・受賞歴・教育歴がある.現在は,東京大学名誉教授,明治大学 研究・知財戦略機構の研究特別教授として活躍しており,芸術工学分野の中心的な役割を担っている.

Art and Science Award
土佐 尚子
京都大学 教授

土佐氏は1980年代にビデオアートのアーティストとしてデビューして,国内外の美術館で作品を展示してきた.その中でも,芸術と科学の融合分野の研究,教育,創作に取り組み,感情や感性の可視化,禅やいけばなをモチーフにしたメディア作品などを発表してきた.そのような活動を通じて,Cultural Computing という新しい研究分野を開拓し,芸術科学会の模範ともいうべき融合的な研究成果を多数あげている.そして,芸術科学会の副会長も務めた経験があり,芸術科学分野の発展に大いに貢献している.

芸術科学会貢献賞
尾形 美幸
株式会社ボーンデジタル

尾形氏は,DiVAの現在の編集フローおよび制作スタイルを固めるための多くの助言をいただくなど,芸術科学会に大きく貢献した.

芸術科学会貢献賞
佐藤 暁子
女子美術大学 准教授

佐藤氏は,DiVAの表紙デザインをはじめとして,芸術科学会のデザインに対して新しい方向性を打ち出していただくなど,本学会に大きく貢献した.

第18回 2019年度

CG Japan Award
横井 茂樹
名古屋大学 名誉教授

横井氏はCGを工学研究の一分野として開拓した数少ない国内研究者の一人である.生まれつき頭部の形状が異常な人の形成外科手術へCGを応用し,その画期的な内容に当時マスコミからも注目を浴びた.医療用CTの連続断面像をもとに頭部を立体表示し,医師が画面上で切断,移動,接合などの操作を手術の計画段階で事前に試行錯誤できる.実際の手術へも応用され,従来のX線像を用いた方法では不十分であった手術計画の質を飛躍的に向上させることができた.また,当時まだ物体面の反射モデルが単純なものしか存在しなかった中で様々な材質を表現できる反射モデルを考案するなど,CGの基礎技術へも大きく貢献した.

CG Japan Award
宮田一乘
北陸先端科学技術大学院大学 教授

宮田一乘氏は,初期から芸術科学会の運営に携わっており,第四代会長として学会の法人化といった学会の発展や振興に尽力し,現在でも監事として活動するなど,長期に渡って芸術科学の発展に貢献している.宮田氏は,コンピュータグラフィックス(CG),特にプロシージャルモデリングにおいて,文法的(自動)モデリングやテクスチャ生成に関する様々な手 法を提案し,山岳形状や植物といった自然物から建築物などの人工物まで数多くのCGモデリング技術を先導することで,日本のCG技術の発展に大きく貢献した.また,CG技術を応用し,バーチャルリアリティやメディアアートの技術分野で顕著な業績を上げ,同時に,人材育成にも尽力し,これまでに数多くの研究者を輩出した.

第17回 2018年度

Art and Science Award
源田 悦夫
九州大学 名誉教授

源田氏は科学的論理思考を取り入れた芸術表現の先駆者,実践者,創成者,教育者である.東海大学,九州芸術工科大学,九州大学,神戸芸術工科大学を通して多くの学生を育て,また長年にわたり公益財団法人画像情報教育振興協会でのCG教育を先導されてきた.特に文部科学省の支援によるデジタルコンテンツ創成支援ユニットではコンテンツの本質を追求する教育を展開し,また,文化庁文化交流史として国際的にも活躍されてきた.源田氏の流れを受け継いだ数多くの制作者や研究者は現在の芸術科学,芸術工学分野での中心的な役割を担っている.

芸術科学会貢献賞
宮崎 慎也
中京大学 教授

宮崎氏は学会のWebサイトの運営ならびにメイリングリストやニューズレターの管理者として学会に長らく貢献してきた.

第16回 2017年度

CG Japan Award
藤代 一成
慶應義塾大学 教授

藤代氏はビジュアルコンピューティングの分野において国内外合わせて,数多くの原著論文を発表し,また情報処理学会,芸術科学会,画像電子学会などの諸学会で論文賞を受賞している.また,IEEEやCG-ARTSなどの学会誌や教科書などの出版物の編集や監修,論説等にも携わっている.その他,学会の理事や評議員,会長,国際会議のプログラム委員長や実行委員長も歴任している.藤代氏はまた,東京大学,筑波大学,お茶の水女子大学,東北大学,慶應義塾大学において学生の指導に当たり,日本におけるコンピュータグラフィックス・可視化教育に大いに貢献してきた.現在もなお,既存の枠を越えたCGの新たなる可能性に挑戦し続けており,今日のCG研究の第一人者として活躍している.

Art and Science Award
坂根 厳夫
情報科学芸術大学院大学(IAMAS) 名誉学長

坂根氏は,朝日新聞社において芸術・科学・技術の境界領域をテーマに取材・執筆,評論活動を行ない,退社後就任した慶応義塾大学ではサイエンス・アートや環境芸術論の教授として教鞭をとった.その後,IAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー,のちに情報科学芸術大学院大学)の創設に関わり,その学長として,日本におけるメディアアート創生期の指南役として活躍し,アーティストと技術者が共に研究活動,制作活動ができる拠点を提供した.特に,坂根氏自らが,その幅広い人脈を活かして呼び集めた作家や科学者をゲスト講師とするメディア文化特論は学内外に好評を博した.また多くの展覧会企画プロデュースや審査委員を歴任し,日本の芸術科学教育の先駆者として,他に並ぶ者のない存在である.

Art and Science Award
草原 真知子
早稲田大学 教授

草原氏は,日本におけるメディアアートの研究者,キュレーターの草分けの一人であり,文化庁メディア芸術祭,SIGGRAPH,Ars Electronica,科学万博,世界デザイン博,東京都写真美術館,NTT ICCなどの展示プロデュースに関わってきた.同時に,東京工芸大学,神戸大学,早稲田大学の教員として,若き作家の育成や研究者の指導を行ってきた.また日本バーチャルリアリティ学会やCG-ARTSなどで役員を務めている.

芸術科学会貢献賞
宮井 あゆみ
画像情報教育研究会(CG-ARTS)

宮井氏はCG-ARTS(公益財団法人画像情報教育振興協会)設立メンバーであり,現在もなお事務局長として活躍している.CG検定の生みの親,育ての親の一人であり,その他にも,教材開発や学生CGコンテストを創設するなど,日本のCG教育の発展に大いに寄与してきた.

芸術科学会貢献賞
高橋 裕樹
電気通信大学 准教授

高橋氏は芸術科学会創設当初の事務局の実務担当者として,その後もNICOGRAPHやDiVA展などの芸術科学会主催のイベントの実行委員として,長らく芸術科学会に貢献してきた.

第15回 2016年度

CG Japan Award
鳥脇 純一郎
名古屋大学 名誉教授

鳥脇氏は医用画像処理研究における数少ない先駆者の一人であり,当時創生期にあった濃淡画像処理技術をいち早く医用画像に応用し,臓器認識や病変検出に関する数多くの画期的な研究成果を挙げた.CTが登場してからは,3次元可視化技術の重要性を強く意識し,3次元画像認識とリアルタイムCGを併用した世界で初めての仮想化内視鏡システムを開発した.これによって,仮想化人体に対するナビゲーション診断という新しい診断方式が確立したばかりでなく,個別人体に対する外科手術シミュレーションの研究開発にも大きな影響を与えた.

Art and Science Award
原島 博
東京大学 特任教授

原島氏は情報理論を出発点とし,常に先進的な視点から新しいパラダイムを創造し続けてきた.研究面では,早い時期からCGとCVの融合を予知し,知的通信理論を提唱してきた.またIBRの基礎というべき光線空間理論を提唱し,VRや裸眼立体視への応用も早くから進めてきた.学術コミュニティ構築の面では,文系・理系の枠を取り去る先進的なヒューマンコミュニケーショングループを設立し,さらには科学と文化・芸術を融合したアートアンドサイエンスという学問体系を提唱し,それに基づく情報学環の設立に貢献した.一方で,顔という共通基盤のもとに,医学,歯学,化粧,心理,理工学など,分野間の境界を取り去ることに成功した顔学会の設立と活性化にも貢献した.原島氏は以上のような芸術科学会の模範ともいうべき数々の功績を残し,CG,CV,VR,AR, 画像処理,信号処理,芸術等幅広い分野において,多数の人材を輩出し,新しい学問領域の発展に寄与してきた.

芸術科学会貢献賞
白井暁彦
神奈川工科大学 准教授
 
芸術科学会貢献賞
辻合秀一
富山大学 准教授
 
芸術科学会貢献賞
永江孝規
東京工芸大学 教授

学会誌DiVAのオンライン化後の数年間にわたり,DiVA編集長として,記事を集めるだけでなくDTP作業を担当するなど甚大な作業を担当し,学会の維持のために絶大な貢献をされたため.

第14回 2015年度

CG Japan Award
近藤 邦雄
東京工科大学 教授

近藤氏は初期の頃からのNPRをはじめ,インタラクティブモデリング,アニメーション,感性情報処理,コンテンツ制作支援,ゲームデザインなど多くの先進的なCG研究で活躍され,後進の研究活動の指針となってきた.また,長年にわたりCGの分野において多くの研究者を育成され,直接的にも間接的にも多数の人材に成長と活躍の場を提供されてきた.現在も当学会を含む多くの関連団体において中心的な役割を果たされている.芸術的感性と科学的論理性の融合領域での近藤氏の長年の活動は当学会の目指す方向性と一致するものである.

特別講演「CG研究の点・線・面,そして.」

第13回 2014年度

CG Japan Award
千葉 則茂
岩手大学 教授

千葉氏は,ビジュアルシミュレーション系CGの先駆者であり,自然物・自然現象の生成規則に則ったシミュレーションという考え方で,基盤技術から応用技術に至るまでCG研究を展開してこられた.これまでに多くの研究者を育てられ,また,間接的にも多くの研究者が彼の著書や研究に啓蒙され刺激を受けてきたと言える.千葉氏の作られた流れは現在までのCG研究者たちの重要な指針となっており,我が国のCGに関する研究,および教育における輝かしい功績を挙げられた.

CG Japan Award
安生 健一
OLMデジタル

安生氏は,SIGGRAPHを始めとするCGの国際会議で数多く発表されており,特に "Tour Into the Picture" は斬新なアイデアで世界的な注目を集めた.現所属では,映像制作技術の研究・開発およびその実用化を推進しつつ,作品制作におけるテクニカルスーパーバイズを行っている.映像制作の現場で使える技術を精力的に開発しており,氏が手掛けた劇場で公開された映像の質の高さが,手法の有用性を証明している.さらに,著書「3DCGアニメーション」は,CG技術の参考書として評判も高く,良書として広く活用されている.安生氏は,研究フィールドと実務フィールドの両面で世界のCG研究の最前線で活躍している.

第12回 2013年度

CG Japan Award
西原 清一
筑波大学 名誉教授

西原氏は,草創期からコンピュータアニメーションの研究をなされ,CG分野の研究業績のみならず,多くのCG従事者の人材育成や学会に献身的な貢献をされ た.研究業績はCG応用分野のみならず,図形処理の分野など幅広く,マルチメディア関連の著書の執筆,および,辞典,ハンドブックの分担執筆や編集委員も 多数された.また,CG-ARTS協会の検定試験の創設や実施に従事され,特に,マルチメディア検定では,委員長を務め,カリキュラムの策定やテキストの 監修を行うなど,CG関係の人材育成への多大なる貢献をされた.さらには,第2代芸術科学会会長として芸術科学の発展や振興に寄与され,現在も芸術科学会 の監事として芸術科学のさらなる発展に尽力されている.

第11回 2012年度

CG Japan Award
中嶋 正之
ゴットランド大学 教授

中嶋氏は,コンピュータグラフィックスおよび画像処理の分野における日本を代表する研究者の一人であり,長年にわたり第一線で活躍され,多数の研究成果を あげられるとともに,多くの人材を学界・産業界に送り出してこられた.また,1985年以来NICOGRAPHの運営にご尽力されるとともに,2000年 には本学会を設立され,初代会長として数々の活動の立ち上げを陣頭指揮された.さらには,画像関連の国際会議であるIWAITの中核として世界的に活躍さ れ,日本と海外との研究交流にも精励された.

第10回 2011年度

CG Japan Award
大村 皓一
宝塚造形芸術大学 教授

大村氏は,日本のCGレベルを世界に見せしめたCG草創期の第一人者である.大村氏が大阪大学に所属していた時代に,メタボール理論を実用化して,CGの 滑らかな形状を実現し,美しいレイトレーシング法でレンダリングを実現した.当時レイトレーシング法による3次元CGは描画が遅いのが欠点であった.それ を高速に描くために,複数のCPUを並列計算をさせた専用コンピュータリンクスの開発に貢献した.,当時,堅い大阪大学を開放し,CGエンジニアだけでな く,美しいCGを作るCGアーティストの必要性を察し,河口洋一郎をはじめ,福本隆司や,木村卓など,たくさんのCGアーティストの育成に貢献し,若者に CG制作への夢を与えた功績は大きい.後に,リンクスを使ってCGを作成する会社として(株)トーヨーリンクスという会社を作り,「ゴルゴ13」やNHK スペシャル「人体」などのCG映像制作を行った.CGの技術への貢献だけでなく,本人の天衣無縫な人柄と才能は,CG制作者の育成,社会への貢献など,功 績はとても幅広い.

第9回 2010年度

CG Japan Award
大野 義夫
慶應義塾大学 教授

大野氏は,CGの分野における日本の先駆者の一人であり,長年に渡ってCGの先端的な研究の推進と,学生の指導に携わり,多くの研究成果をあげている. またCG-ARTS協会の検定においては,先導的な役割を果たし,日本における大いなるCG教育の発展に寄与した. また大野氏はCG映像処理のみならず,文字処理の分野のおいても日本の代表的なリーダーとして活躍している.

第8回 2009年度

CG Japan Award
河口 洋一郎
東京大学 教授

河口氏は,1970年代よりCGによる画像および映像作品を制作し,‘CGアーティスト’という言葉を確立させた功労者である.本分野ではもっとも国際的 に知名度の高い日本人研究者・アーティストの一人であり,初期の「グロースモデル」から最近の「ジェモーション」に至る積極的な活動に対して,第100回 ベネチアビエンナーレ日本代表芸術家など各種の国際的な賞が与えられている.現在は,東京大学大学院情報学環教授として教育・啓蒙の活動を行っており,芸 術科学の発展と振興への功績は顕著なものがある.

第7回 2008年度

CG Japan Award
戸川 隼人
元尚美学園大学 教授

戸川氏は,コンピュータ一筋に50年もの長い間活躍され,多くのCG関連の業績,学会活動,教育活動に貢献された.また100冊以上の専門書を執筆された. 詳しい業績はココを参照して欲しい.

第6回 2007年度

CG Japan Award
金子 満
東京工科大学 教授

金子氏は,長年に渡り,アニメーションのためのCG技術とアニメーションシステムの開発,およびアニメーション制作に多大な貢献をしており,国内ばかりで なく世界のアニメーション研究をリードしてきた第1人者である.またCG教育にも多大な業績を有しており,CG-ARTS協会の設立に貢献し,CG教育お よびCG検定試験の普及に大きな功績を残した.

CG Japan Award
山口 富士夫
早稲田大学 名誉教授

山口氏は,日本におけるCGの黎明期において,多くの先駆的なCGならびにCADに関する教科書を執筆され,現在,日本で活躍しているCGならびにCAD の分野の教授や研究者が勉学し,大いに刺激,啓蒙されたことは高く評価され,CGならびにCADに関する特に教育面で輝かしい功績を残している.

第5回 2006年度

CG Japan Award
西田 友是
東京大学 教授

西田氏は,長年に渡り,国内ばかりでなく世界のCG研究をリードしてきた.その業績は,SIGGRAPHの論文採録12件,およびCG界のノーベル賞とい われるCoonsアワードを2005年に受賞したことが証明する.また,教育にも熱心であり,WEBベースの電子教材などを開発している.

第4回 2005年度

CG Japan Award(学会)
安居院 猛
東京工業大学 名誉教授

日本のCG研究・教育の黎明期から現在までの人材育成への多大なる貢献.現在,CGの分野で活躍する多くの人材を育成したことは高く評価される.過 去,20年以上にわたり,発表した論文数は膨大な数になり,また関連著書も多数あり,日本におけるCG研究の第一人者とも言える.

CG Japan Award(産業界)
滝川 精一
CG-ARTS協会元理事長

CG-ARTS協会の理事長として,CGの人材育成に多大な貢献.長年にわたるCG試験により,教育から産業分野までの広い分野での人材育成に貢献した功績は,推し量ることができないほどである.

第3回 2004年度

CG Japan Award(学会)
穂坂 衛
東京大学 名誉教授

長年,CG/CADの分野で活躍され,日本におけるパイオニア的な存在である.特に,日本で最初の本格的な著書である「コンピュータグラフィックス」を出 版され,CG/CADの分野における日本の発展に寄与した.また情報処理学会において日本で初の本格的なCGとCADに関する研究会である「グラフィクス とCAD」研究会を発足させ,研究進展に寄与した.

CG Japan Award(産業界)
小出 鐸男
NICOGRAPH元専務理事

NICOGRAPH(日本コンピュータグラッフィクス協会)の専務理事として長年,日本におけるCG産業界の発展に寄与された.また,今年で,20年目を迎えた,NICOGRAPH論文コンテストを推進され,CG研究の発展にも多大に寄与された.

第2回 2003年度

CG Japan Award
中前 栄八郎
広島大学 名誉教授

SIGGRAPHを始めてとして多くの国際会議に論文を発表する.特にレディオシティ法等光のシミュレーションでは世界的な多くの業績を残す.

第1回 2002年度

CG Japan Award
國井 利泰
東京大学名誉教授(現:金沢工大教授)

日本におけるCG研究のリーダーとして長年活躍.特にCGI,等多くの国際会議を主催し,CG研究の発展に寄与.

※受賞者の所属は受賞当時のものです.


芸術科学会表彰選定委員会

2021, 2022年度

選考委員長
菊池  司(東京工科大学)
選考委員
小澤 賢侍(CG-ARTS)
水野 慎士(愛知工業大学)

2019, 2020年度

選考委員長
永江孝規 (東京工芸大学)
選考委員
菊池  司(東京工科大学)
水野 慎士(愛知工業大学)

2018, 2019年度

選考委員長
永江孝規 (東京工芸大学)
選考委員
菊池  司(東京工科大学)
春口  巌(尚美学園大学)

(2016年度以前:CG Japan Award 選考委員会)

2016, 2017年度

選考委員長
高橋 裕樹(電気通信大学)
選考委員
菊池  司(東京工科大学)
鶴野 玲治(九州大学)
春口  巌(尚美学園大学)

2014, 2015年度

選考委員長
鶴野 玲治(九州大学)
選考委員
高橋 裕樹(電気通信大学)
春口  巌(尚美学園大学)

2012, 2013年度

選考委員長
高橋 裕樹(電気通信大学)
選考委員
菊池  司(拓殖大学)
鶴野 玲治(九州大学)
宮井あゆみ(CG-ARTS)

2010, 2011年度

選考委員長
土佐 尚子(京都大学)
選考委員
宮田 一乘(北陸先端科学技術大学院大学)
藤本 忠博(岩手大学)

2008, 2009年度

選考委員長
近藤 邦雄(東京工科大学)
選考委員
宮田 一乘(北陸先端科学技術大学院大学)
藤本 忠博(岩手大学)

2003, 2004年度

選考委員長
宮田 一乘(北陸先端科学技術大学院大学)
選考委員
千葉 則茂(岩手大学)
林  正樹(NHK)
宮崎 慎也(中京大学)

2002年度

選考委員長
大野 義夫(慶應義塾大学)