================================================================================ 2000年1月28日 芸術科学会設立準備委員会 芸術科学会設立趣意書 1 はじめに 「芸術」は大きな力を持っています。一つの作品が広く人間精神に影響を与え、それが時 代の変革の一つの起因となることさえあります。芸術はその時代時代の精神を反映してい るものであるとともに、次の時代の精神を形成する礎ともなります。現代に生きる同時代 人のすべては、そのような時代の移り変わりを単に「傍観」するのではなく、次の時代を 作っていく作業に何らかの手を貸すことができる立場にいます。未来は、「現在の同時代 人」が「創り出す」ものであると私たちは考えます。そのための一つの大きな力としての 「芸術」が存在しています。 ここで私たちが使う「芸術」という分類は、旧来の用語法に拘泥するものではありません。 鑑賞者に対して何らかの感動・感銘・精神的昂揚を与えることのできる「もの」および「営 み」は、すべて「芸術」であると考えられます。そこには、音楽・演劇・絵画・映画・彫 像・文学・舞踏といったものばかりではなく、コンピュータグラフィックス・ビデオゲー ム・アニメーション・コミック・インスタレーション・ウェブコンテンツ・デジタルミュー ジック、などまでもが含まれます。そのように、「芸術」と呼ばれるべき領域が急速に拡 大したのが、20世紀末に生じた一つの画期的な現象であると言えるでしょう。 しかしその一方で、芸術に関しての科学的研究・科学的基礎が、そのような急速な拡大に 十分に追いついていません。 科学分野の先端研究が、芸術分野との間に多くの接点を持っ ているとは言い難いのが現在の状況です。さらにまた、旧態依然とした「科学の領域」に こだわるあまり、「快楽」「娯楽」「趣味」などといった概念に近接した領域であると目 されがちな「芸術」を科学的研究の対象とすることを潔しとしない態度が、一部の科学研 究者の中に存在していることもあながち否定はできません。 より多くの「創作者」「研究者」がこのような認識を共有するとともに、情報を交換し、 かつ啓発しあい、それを個々の活動に反映させるためには、その素地となる「共通の場」 が必要です。そしてその「共通の場」を社会へと開かれた「窓」にするうえでは、「学会」 という形態をとることが最適であると考えました。私たちは、芸術と科学の接点を探り、 人類の文化創造に貢献するという目的のもと、ここに「芸術科学会」の設立を提案します。 2 本学会の対象とする分野 芸術科学会は、以下の各分野・領域をその対象範囲としています。 1)芸術を科学的側面から研究する諸分野 画像工学・認知科学・心理学・感性工学・情報処理工学・Cultural Studies・文化社 会学、などの領域に分類される研究のうち「芸術」および「芸術的作品」を対象とし たもの。(ここで言う「芸術」および「芸術的作品」とは、絵画・映画・CG・ゲー ム・ アニメーション・音楽・文学・演劇・舞踊・インスタレーション・ウェブ上の作 品、などを広く網羅する概念です)。 2)科学的な手法を基礎において創作された芸術作品 主としてデジタルアートの分野において、新しい手法、ツールなどを用いて作られた 芸術作品。 3)芸術作品創作の基礎としての科学技術 主としてデジタルアートの分野において、芸術作品を作成する場合の基礎となる手法 やツール・ソフトウェアの開発に関連する分野。 4)芸術作品・アート系エンタテインメント作品を対象とする、メディア研究分野 放送・通信などの領域における、作品の流通形態・配信形態に関しての研究。 3 芸術科学会設立準備へのご参加のお願い 芸術科学会は、まだ「これから」の学会です。現在のところ、まだまだ中枢になっていた だける人が不足しています。 もちろん、本学会設立の趣意に御賛同いただける方であれば、 分野は問いません。 ================================================================================ 芸術科学会 定款案 2000.10.20 ========= 第 1 章 総則 ========= 第 1 条(名称) 本会は、「芸術科学会」(The Society for Art and Science)と称する。 ============== 第 2 章 目的と事業 ============== 第 2 条(目的) 本会は、芸術と科学の接点を探り、芸術および芸術科学の進歩発展に 貢献することを目的とする。 第 3 条(事業) 本会は、前条の目的を達成するため、つぎの事業を行なう。 (1)大会、研究会、展覧会等の開催及び助成。 (2)機関誌およびその他の図書の刊行。 (3)会員の研究のための便宜供与。 (4)会員の共同研究(研究会活動、その他)への助成。 (5)国内外の関係団体・機関との連絡および協力。 (6)その他、本会の目的を達成するために必要な事業。 ========= 第 3 章 会員 ========= 第 4 条(会員の種類) 本会会員の種類は、正会員、学生会員、賛助会員とする。 2 正会員は、芸術および芸術科学、あるいはそれらに関連する専門の学識または 相当の経験を有する者とする。 3 学生会員は、芸術および芸術科学に関係ある課程をおく学校で、この課程を 履修する在学生とする。 4 賛助会員は、本会の目的に賛同しその事業を援助する個人または団体とする。 第 5 条(会費) 会員は、別に定める会費を支払わなければならない。 第 6 条(入会) 正会員の入会は、別に定める入会金および会費を添えて入会申込書を提出し、 理事会の承認を受けなければならない。ただし、理事会で承認された特定の 学会の会員には、入会金の納付を免除することができる。 2 賛助会員の入会は、理事会の決議により、会長がこれを推薦する。 3 学生会員の入会は、会費を添えて入会申込書を提出し、理事会の承認を受けなければならない。 なお、学生会員が正会員となる場合は、入会申込書の提出ならびに入会金の納付を要しない。 第 7 条(会員資格の喪失) 会員は、次の事由によってその資格を喪失する。 (1) 退会 (2) 禁治産および準禁治産の宣告 (3) 死亡、失踪宣言ならびに団体会員の解散 (4) 除名 第 8 条(退会) 会員で退会しようとする者は、理由を付けて退会届を提出しなければならない。 第 9 条(除名) 会員が次の各号の一つに該当するときは、総会の議決を経て、会長がこれを除名することができる。 (1) 会費を滞納したとき (2) この法人の会員としての義務に違反したとき (3) この法人の名誉を傷つけ、または本会の目的に反する行為のあったとき 第 10 条 既納の会費は、いかなる理由があってもこれを返還しない。 ========= 第 4 章 組織 ========= 第 11 条(役員) 本会につぎの役員を置く。 (1) 理事 13 名、監事 2 名。 (2) 理事の構成は以下のとおり。 会長(1 名)、副会長(2 名)、企画担当(2 名)、研究担当(2 名)、会計担当 (2 名)、総務担当(2 名)、編集担当(2 名)。 第 12 条(役員の職責) 本会の役員は以下の職責を遂行する。 (1) 会長は、本会を代表し、本会の目的達成を図る。 (2) 副会長は会長を補佐する。 (3) 企画担当理事は大会運営を統括する。 (4) 研究担当理事は各研究会の運営を統括する。 (5) 会計担当理事は学会予算の効率的運用と、財政基盤の強化を図る。 (6) 総務担当理事は、別に定める規定に従い、それぞれが担当する職責の円滑な遂行を 図る。 (7) 編集担当理事は、別に定める規定に従い、学会誌の発行及び論文委員会の運営を 統括する。 (8) 監事は本会規約およびその他の規約に照らし、学会運営全体を監査する。 (9) 各担当理事及び監事は、それぞれの職責遂行の結果について、総会において報告 するものとする。 第 13 条(役員の任期) 理事、および監事の任期は、2 年とし、再任を妨げない。 第 14 条(理事会) 会長、副会長、各担当理事によって、理事会を構成する。理事会は本会の運営にあたる。 2 理事会は、会長が招集し、主宰する。 第 15 条(総会) 総会は通常総会及び臨時総会とする。 2 初回臨時総会は、発起人の総意に基づいて招集された設立総会を以て代替する。 3 通常総会は毎年 1 回開催する。 4 会長が必要と認めたとき、および会員の 3 分の 1 以上が請求したとき、会長は臨時総 会を開催する。 5 会長は総会の議事、日時、場所を定め、予め会員に通知する。 6 総会の議長は会長とする。 7 議長は議事録を作成し、理事会の議を経て会員に公開するものとする。 第 16 条(総会の議決権) 総会の議事は、出席会員の過半数をもって決する。 2 総会に出席しない会員は、書面により、他の出席会員にその議決権の行使を委任する ことができる。 第 17 条(評議員) 評議員は、理事会の諮問に答え、意見を述べることができる。 第 18 条(選挙) 本会の理事および監事は、正会員のうちから、正会員の選挙により選任する。 選挙の方法は別途定める。 ============== 第 5 章 定款の変更 ============== 第 19 条(定款の変更) 本定款を変更するには、総会における出席会員の 3 分の 2 以上の賛成を得なければならない。 ================================================================================ 芸術科学会 会則案 2000.10.20 ========= 第 1 章 目的 ========= 第 1 条 この会則は、定款に定めた諸事項について、 適正にかつ効果的に運営することを目的として定める。 ================= 第 2 章 会員および会費 ================= 第 2 条(入会) 本会に入会を希望する者は、別に定める入会申込書を提出し、 入会金 1,000 円および当該年度分の会費を納入し、 理事会の承認を受けなければならない。 ただし、次の場合は入会金を免除することができる。 (1) 2001 年 3 月 31 日までに入会した者。 (2) 学生会員として入会する者 (3) 理事会が相互に入会金の免除協定を締結した他学会の正会員である者 (4) 特別な事情があると理事会が認めた者 2 賛助会員は入会金を要しない。 第 3 条(正会員) 大学学部卒業以上、またはそれに準ずる学識または技術の経験を有すると 認められる者は正会員とする。協力協定締結学会正会員で本会に正会員と して入会する者を含む。 2。学生会員であった者が、当該学校を卒業または修了したとき、これを正会員 とする。ただし、大学院に在学する者は、学生会員の身分を継続できる。 第 4 条(学生会員) 大学院、大学学部、短期大学、高等専門学校、工業高等学校およびこれら に準ずる学校に在学する者は学生会員とする。 第 5 条(賛助会員) 本会の目的事業を賛同する者、または団体とする。 第 6 条(年会費等) 年会費と会誌の配布は次の通りとする。 (1) 正会員の年会費は 4,000 円とする。 (2) 学生会員の年会費は 3,000 円とする。 (3) 賛助会員の年会費は1口 10,000 円とし、何口でも加入できる。 2 特別な事情を有する会員が理事会に申請し、これを理事会が認めた場合に は、年会費を減免することができる。 3 賛助会員を除く会員が納める会費は、毎年 4 月から翌年 3 月の年額前納を原 則とし、複数年分を一括納入することができる。 4 会費の滞納が 4 ヶ月以上におよぶときは、会誌の発送を停止する。停止した 会誌は会費を完納した場合でも配布を受けられない。 5 毎年 1 月に次年度分の会費納付書を会員に送付する。その後、会費納入がな い会員については同年 6 月、11 月および、翌年 1 月の 3 回督促後、会費滞納者に ついては、理事会で除名等の処分方法を決め、総会で処分を決定する。 ================= 第 3 章 役員および職員 ================= 第 7 条(副会長の分掌事項) 副会長の分掌事項は会長が定めるが、原則として次による。 共通事項: 総会、理事会、その他 分担事項: 総務、会計、広報、調査研究、論文、大会、教育、表彰、その他 第 8 条(監事の分掌事項) 監事の分掌事項は、適時、本会の財産の状況、および役員の業務執行状況の 監査をおこない、適切な指示をおこなう。 第 9 条(理事の分掌事項) 理事の分掌事項は会長が定めるが、原則として次による。 1. 総務: 定款・会則、総会、理事会、支部、渉外事項に関する事項、事業計 画および事業報告の集約、会員に関する事項、役員選出に関する事項、事務局 の人事・待遇、その他の理事の分掌に属さない事項 2. 会計: 収支予算および決算、財産の管理・処分、出納および会計管理、本 会に対する寄付行為、契約に関する事項、広報に関する事項、その他会計に関 する事 3. 編集: 会誌の編集、刊行、その他会誌に関する事項、論文の査読、採否、刊行、 その他論文に関する事項 4. 企画: 大会(NICOGRAPH、春の展覧会)に関する事項 5. 研究: 研究会および講習会等に関する事項、協賛・後援に関する事項 第 10 条(役員の交代) 同一業務を分掌する役員は、会長を除き原則 2 名とし、毎年その約半数を 交代する。 第 11 条(事務局) 事務局の職務分掌、組織、職制、待遇、身分は、理事会が定める。 ================= 第 4 章 会誌および出版 ================= 第 12 条(編集長) 会誌に編集長をおき、編集長は一貫した編集方針のもとに、会誌の恒久的 な向上を図るものとする。編集長は会長が選任する。編集長は理事会に出席し、 意見を述べることができる。 第 13 条(定期刊行物) 年に 4 回、会誌「DiVA」を発行する。 2 会員は本会の会誌「DiVA」を年間 5,000 円で購読することができる。 また、そのうち特集号を無料で受け取ることができる。 第 14 条(研究成果の刊行) 「研究報告」、その他必要と認めた成果を随時発行する。 第 15 条(関連規程等) 会誌、論文誌、その他出版に関わる規程は別に定める。 ============ 第 5 章 委員会、研究会等 ============ 第 16 条(委員会等の設置・廃止) 会長は、理事会の議を経て委員会等を設置、または廃止することができる。 第 17 条(研究会の設置) 研究会は、正会員の願出に基づき、理事会の承認を経て構成される。 2 各研究会には、それぞれ研究会担当幹事がおかれるものとする。 3 各研究会担当幹事は、予め日時・場所を定めた研究会(研究報告会)を開催する ことができる。 ========= 第 5 章 雑則 ========= 第 18 条(会議の議事録) 総会の議事録には、議長および出席者代表 2 名の署名捺印を必要とし、また、 理事会の議事録には、会長および総務を担当する理事が押印のうえ、これを保 存しなければならない。 第 19 条(会計帳簿、書類) 会計の収支原簿および証拠書類の取り扱いは、別に定める会計規程により、 これを保存しなければならない。 第 20 条(会則の制定と改廃) この会則で別に定めるもののほか、この会則の施行に必要な規程の制定お よび改廃は、理事会の議決を経て定める。